ウガンダの同性愛者の行為を罰する法律!反同性愛法案に賛否両論!

ウガンダ

ウガンダはエイズ対策に成功したはずだった!

東部アフリカに位置するウガンダは、1980年前半に相次いでエイズ患者が発見された国のひとつで、爆発的な感染拡大がみられました。1986年に就任したムセベニ大統領は、国を挙げてエイズコントロールプログラム(Aids Control Program:ACP)によるエイズ対策に取り組んだことで知られています。

NGOなど民間の協力もあり、妊婦のHIV感染率は、1988年の24%から、1992年に30%と一時増加したものの、1999年には10%と徐々に低下し、2004年には5%と、エイズ対策に成功した国と言われています。

ウガンダのエイズ予防対策とは!

ウガンダ政府のHIV感染防止の呼びかけは、禁欲、配偶者への忠誠、コンドームの使用促進の3本柱でした。また報道や教育にも力が入れられ、初等教育が無料で行われるようになりました。学校でエイズ教育が行われ、コンドーム使用や性交渉の年齢が高くなるなど、エイズ予防対策に大きく影響しました。
最も効果的であったのは、主な感性経路が異性間性交であることから、コンドーム使用と考えられています。
しかし、その後HIV感染率は、横ばいあるいは徐々に増加し、2007年には推定7%と報告され、再び、HIVの予防戦略の必要性が取りざたされるようになりました。

同性愛者の行為を罰する法律

 多くのアフリカ諸国では、元々同性愛が禁止されていますが、欧米文化や情報の氾濫により、アフリカ諸国でも同性愛行為の拡がりが懸念されていました。同性愛行為、特に男性とセックスする男性(MSM)がHIV感染の原因のひとつであることは明らかであり、日本も含め欧米におけるHIV感染原因の上位に位置することは間違いありません。

2009年ウガンダの保守派議員は、一部の同性愛行為、例えば一人がHIV感染者である場合や、繰り返し同性愛行為をする場合、対象が未成年者や障害者である場合などには、死刑を科すという法案を議会に提出しました。しかし、これはさすがに人権保護の見地から、国際社会から非難を受け、最高刑を終身刑へと変更されました。世界的に見てもHIV感染を有罪とする法律がある国は、2012年において約60ヵ国あり、同性との性行為を犯罪としている国は、国連加盟国の約40%に上っています。

しかし、この法律は同性愛者に対する偏見と憎悪を助長し、同性愛者に対する暴行、拘束、脅迫などの行為を正当化する免罪符となりうるとも考えられます。また、最もエイズ対策を必要とする同性愛者、特にMSMに対しHIV感染予防や治療のサービスが提供されなくなることも危惧されます。欧米諸国や人権保護団体では、同性愛者に対する人権侵害として法案の成立を阻止する動きをみせていました。

ムセベニ大統領の判断

ウガンダ この法案が成立するか否かは、ムセベニ大統領の署名にかかっていました。ムセベニ大統領は、2013年12月、国際的な非難を浴びたものの、科学的な理由に基づいた理由を以って反同性愛法案に署名し議会で可決されました。加えて、反同性愛法案可決に対する国際的な非難に対し、失望したという発言もしています。

しかしながら、2014年8月、この議会の審議に際し、採決に必要な議員定数に達していなかったことが判明し、ウガンダの憲法裁判所により無効が宣言されました。この判決に対し、ウガンダ政府の対応はまだ発表されていません。

真のエイズ対策への岐路に立つムセベニ政権

同性愛、特に男性同士の性行為は、HIV感染の温床になっていることは否めません。しかしながら、同性愛者の人権を侵害し、排除するようなことは、決してあってはいけないことです。まして、刑罰を加えるようなことが許されるわけはありません。

ウガンダ政権が1990年代に積極的に行い、HIV感染者数の劇的減少をもたらしたHIV予防対策を地道に継続していくことこそが、エイズ予防対策の唯一の方法ではないかと考えます。ムセベニ大統領がどのような対応を見せるのか、注目していきたいものです。

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