女性のHIV感染者増加には性差別問題あり!世界的には約半数が女性!

女性 感染

WHOとUNAIDSの調べにより明らかに

男性同性愛者の感染率が高い事で知られるHIVですが、世界的に見ると、その約半数が女性である事が、WHOとUNAIDSの調べにより明らかになっています(2008年)。中でもサハラ以南のアフリカでは、女性の感染者が6割を占めると推定されました。更に、女性のHIV感染者は、この10年間で増加の傾向にあります。その背景にある問題点とは、一体なんでしょうか?

1 誤った「男らしさ」

「強い男はより多くの女とセックスをし、歳をとっても若い女とセックスできる」というような、誤った男らしさの認識が、いくつかの地域での若い女性のHIV感染率を高めています。これに対してWHOでは、若い男性を対象とした教育プログラムを始める事で、男らしさの規範を変えようと試みています。

2 女性に対する暴力

男女仲良く200DV(ドメスティックバイオレンス)は、肉体的暴力、性的暴力、精神的暴力などを含めると、全女性の10〜60%が経験した事があるとされています。そしてこれらのDVは、HIVへの感染リスクを高めることが分かってきました。強制的なセックスは、裂傷や出血を伴うことがあるために感染リスクを上げ、また、一度でも暴力を受けた事のある女性は、相手に対してコンドームの使用を求める事を恐れる傾向があるからです。暴力への恐怖は、女性がHIVに関する知識を得たり、検査や治療を受けたりする機会を妨げることにもつながっています。

3 ほとんどの介護要員は女性であるという現実

家庭内で高齢者や病床者の介護が必要になった場合、多くの場合は女性が介護を担当します。これは、家庭の主婦が自然と介護の役割を担う事が多いためであり、多くの場合は無休です。日本ではごく稀ですが、世界的には、HIV感染者やAIDS発症者が自宅で介護を受ける場合も多くあり、介護を担当する女性が感染のリスクにさらされています。

4 男女差別による教育及び社会的地位の低さ

世界中の多くの国々では、女性の社会的地位が男性に比べてまだまだ低く、教育を受ける機会や仕事をする機会も限られています。こういった国々で、親に先立たれた少女や、夫に先立たれた女性が生きて行くためには、劣悪な環境で売春をする意外にない場合もあります。この場合、コンドームを使ったセックス、いわゆるセーフセックスが行われる事は非常に稀であり、彼女たちは、HIVのみならずその他の性病にも感染するリスクにさらされる事になります。

<これらの問題を解決するために>

多くの国のHIV 対策には、背後に潜んでいるこれらの問題、すなわち、性差別問題への対処が含まれていません。2008年のデータでは、女性に焦点を当てたHIV対策への予算が組まれた国は、全世界のわずか52%に過ぎませんでした。

日本に住んでいる私たちにとっては身近な問題ではないかもしれませんが、世界的には、女性の地位が低く、それ故にHIVやその他の性病に感染するケースが多いのが現状です。全世界的規模でHIV感染者の数を減らすためには、これらの性差別問題に対する取り組みは必要不可欠です。そのためには、それぞれの国が教育プログラムを打ち立て、国民への教育、悪い慣習やしきたりの廃棄に取り組んで行く必要があり、WHOはその推進に取り組んでいるのです。

<参考リンク> WHO/Gender inequalities and HIV

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