HIVを含む全ての医療費を無料化!ブラジルの普遍的アクセスは国境を超える!

ブラジル 医療費

「健康は全ての人の権利であり国家の義務である」

ブラジルは、HIV/エイズの早期検査、早期治療を可能にしたエイズ対策を世界で最も早く成功させた国です。ブラジルは、製造業、鉱業、農牧業を主要産業とし、国内総生産(GDP)は2兆1689億米ドル(2014年、IMF予測)、日本のGDPの490兆円(2014年度)と比較すると、国家の経済力の違いは一目瞭然です。

特に国民一人あたりの医療費は日本の約6分の1にしかすぎません。では、なぜ、貧困とも言えるブラジルにおいて、HIV/エイズ対策が成功したのか。それは、1988年、軍事政権が倒れ、民政になった時に制定された憲法の中に、「健康は全ての人の権利であり国家の義務である」と明記され、それに基づいたエイズ対策が開始されたからです。

ブラジルの医療体制の変遷と成果

ブラジルは、日本と同じ「国民皆保険制度」です。公的医療機関の医療費の自己負担は無く、85%を国、残りの15%を州政府が負担しています。しかし、HIV/エイズに対する医療費は、国民健康保険が適応されていませんでした。

ブラジルのHIV感染率は、人口の約0.7%、66万人に上り、南米で最多であり、HIV/エイズに対する医療費を無料にするとなると、国家の財政を圧迫すると考えられていたからです。憲法制定から8年後の1996年、HIV/エイズ治療が健康保険から除外されているのは、憲法違反であるという判断が下されました。

これを機に、すべてのHIV/エイズの治療薬が無料化されただけでなく、各地で検査を受けやすく、早期に治療を行えるような体制である「普遍的アクセス」を整備することとなりました。更に、政府は感染予防の教育に力を入れ、早期検査と早期治療によって助かる病気であるということを広めることによって、HIV/エイズに対する不安や偏見をなくし、更に感染予防の成果があがることになりました。

普遍的アクセスがもたらしたもの

ブラジルのエイズ対策である普遍的アクセスは、その整備にコストがかかり、一時的には財政を圧迫したと考えられます。しかし、HIVの検査を受けやすく、早期に治療を開始できるようになったため、感染予防の成功という成果だけでなく、エイズや日和見感染症を発症する患者が劇的に減少し、医療費全体としては莫大な金額が削減されるという結果ももたらしました。

ブラジルの普遍的アクセスは国境を超える

ブラジルの普遍的アクセスは、ブラジル国民に留まっていません。ブラジル在住の外国人はもちろん、不法滞在者でさえ受けることができます。これは憲法にある「健康は全ての人の権利」であるという考え方によるものです。

では、日本はどうでしょう。平成24年、在留外国人にもやっと国民健康保険の加入が認められるようになりました。しかし、これには、不法滞在者はもちろん含まれていません。また、医療を受ける上で最も大きな障壁となる言葉の問題も、解決までは長い道のりです。

日本は、財政赤字は大きいものの、世界に名だたる経済大国です。世界のトップランナーの一員として、HIV/エイズ感染に対する医療の体制づくりに取り組んでもらいたいものです。

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