「母乳育児はHIVの母子感染を減少させる」先進国の常識を覆す研究報告

母乳 育児

発展途上国(アフリカ諸国)の一般的な育児

日本ではHIVに感染している母親は母乳を与えないことが原則ですが、発展途上国では状況が少し違います。

固形物と母乳を併用した混合栄養はアフリカ諸国では非常に一般的であり、固形食を与えるのは生後3ヶ月の早い時期から与えられます。生後18ヶ月までは母乳と固形食を一緒に与え続けます。そして18ヶ月後は固形食のみとなります。

粉ミルクなどの人工栄養はアフリカの経済状況からいってとても高額であり、実用的ではありません。人工栄養(ミルク)を溶かすための清潔な水の確保や母乳育児をしていない母親に対する偏見、差別など社会的な問題が多く残されています。

先進国の常識を覆す研究報告

おっぱい南アフリカのエイズ研究ジャーナル誌によると母乳のみの育児はHIV陽性の母親から乳児への感染を減少させることが可能であるという先進国の常識を覆す研究結果があります。

南アフリカで実施された研究では、HIV陽性の母親から乳児が産まれて生後8ヶ月後のフォローアップ健診で母乳のみで育てた乳児が人工栄養の粉ミルクや固形食と母乳を併用した混合栄養の乳児と比べ、母乳育児の乳児がHIVに感染している確率が少ないことを示しました。

Drズィンタンボの研究によると2060人の乳児を集めそれぞれ母乳のみの「母乳育児」、母乳中心の固形食を併用した「混合栄養児」、固形食のみの「固形食栄養児」の3グループに分類しました。その結果6ヶ月後には母乳育児が1.3%、混合栄養3%,固形食栄養4.4%との結果が報告されています。1年後には母乳のみが3.4%,混合栄養7.3%,固形食栄養8.4%とのデータがあります。

この結果から分かることは母乳育児の場合、母乳の栄養のみが腸内に吸収され他の不純物(食物や粉ミルクに配合されている成分など)とアレルギー反応や炎症を起こすおそれがないため、HIVウィルスのみと戦うことができるということです。例えば、粉ミルクを使用している乳児の場合、ミルクを溶かすための清潔な水が必要となります。発展途上国のような衛生状態の良くない場所では清潔な飲み水を探すのも一苦労です。

そして汚染された水で溶いた粉ミルクを乳児に与え下痢など他の病気が体内に侵入します。そして病気にかかった乳児はHIVウィルスに加え、他の病原菌とも戦わなくてはならず、HIVウィルスと集中して戦うことができないため、HIVに感染する確率が高くなるとレポートしています。

発展途上国(アフリカ諸国)に必要なもの

この研究結果は発展途上国など育児環境が整っていない国にとっては有用な方法かも知れませんが、HIVの母子感染を考えれば「母乳を与えないこと」が最適な対応に違いありません。発展途上国(アフリカ諸国)のHIV新規感染が大幅に減少しているものの、未だHIV/エイズに対する対応は完全とは言えない状況にあります。

人工栄養(ミルク)、清潔な水など育児に必要な物資の支援やHIV感染した母親に対する教育が早急に望まれます。

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