HIVウイルス量が検出限界以下ならうつらない?

検出限界

HIVに感染していてもHIVのウイルス量が少なければうつらないか?抗HIV療法によってHIVウイルス量が、検出限界以下になれば感染能力がなくなると考えてよいのか?

感染力が弱いHIVだから大丈夫なのか考えてみたいと思います。

HIVの経過とウイルス量

HIVは、CD4陽性Tリンパ球をはじめとする免疫系の細胞に感染し、増殖していきます。感染後急激にリンパ組織の中で増殖して、発熱などの症状がでますが、元々持っているウイルスを排除しようとする免疫機能によって、一時期減少し、症状も落ち着いてきます。その後、無症候期といって、HIVの増殖と免疫機能が釣り合い、症状がほとんどない時期が続きます。

しかし、その間も少しずつウイルスは増殖し、CD4陽性Tリンパ球は減少して、HIVは進行しいきます。CD4陽性Tリンパ球は減少し続け200/μL以下になるとエイズ発症となります。ウイルス量の増加とCD4値の減少は、完全にリンクしているわけではなく、個人差が非常に大きいことがわかっています。

抗HIV療法とウイルス量

抗HIV療法は、HIVの増殖を抑制して、HIVによって破壊されていたCD4T陽性リンパ球などの免疫系を回復させることができます。抗HIV療法の効果は、血中HIV ウイルス量とCD4値で評価します。血中HIV ウイルス量が減少し、CD4値が増加していれば、一定の治療効果が認められているということになります。

しかし、現在の抗HIV療法では、完全に体内からウイルスを排除できません。HIVウイルスは減少し、回復した免疫機能で抑え込んではいますが、体内のリンパ組織の中に潜んでいる状態となります。

治療によってパートナーへの感染率は変わるのか

抗HIV療法で治療を開始し、HIVウイルス量が減少した場合、感染力はどのぐらい変化すると思いますか?2011年、海外において、カップルのうち1人がHIVに感染している1763組を対象として、2次感染予防のための大規模な無作為比較試験が報告されています。

感染者のCD4 値は350~550/ µLであり、すぐに抗HIV療法を行う群と、CD4値が低下して250/µL 以下になる、もしくは エイズが発症するまで治療を行わない群に分けて、パートナーへの感染率を比較しました。その結果、すぐに治療を開始した群では、パートナーへの感染が96%減少したと報告されています。抗HIV療法は、二次感染の予防になることが明らかになったということです。

HIV ウイルス量が検出限界以下ならば感染しない?

HIVウイルス量が検出限界以下というのは、完全にゼロになったことを示すものではありません。現在の抗HIV療法では、完全に排除することはできないからです。検出限界以下まで減少していても、血液中や体液中のリンパ組織内にウイルスが存在する可能性があります。

HIVは感染力が低いこともあり、抗HIV療法で治療をしていれば、一定の予防効果はあり、感染率は低下しますが、全く感染しないということを確約するものではありません。

コンドームの使用は必須です

いずれのセックスの場合にも、コンドームを使用することは当然ですが、治療をせずにウイルス量が多い場合には、コンドームだけで完全に感染が予防できるわけではありません。一方、治療を開始してウイルス量が減っていれば、コンドーム使用によってパートナーを感染させることは、ほとんど無いことがわかっています。

治療は長く継続することは大変ですが、自分のためにも、パートナーや周囲の方たちのためにも、続けていきましょう。 また、感染後早期に治療を開始するほど、治療の効果が高く、HIVの進行が抑えられることがわかっています。可能性のある交渉があった場合には、すぐに検査にいくようにしましょう。

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