喫煙者はHIVに感染しやすい?感染後も進行が早い?

喫煙

明らかに高いのは、喫煙

HIV感染者やエイズ患者の喫煙率が、非感染者と比べて高いということがわかっています。HIV感染者の喫煙率は、男性52.0%、女性30.4%、全体では50.7%という報告があります。

これに対し、日本人の2013年5月現在の成人平均喫煙率は、JT全国たばこ喫煙率調査によると、男性が32.2%、女性が10.5%で、全体20.9%となり、HIV感染者の方が明らかに喫煙率は高くなっています。ただ、喫煙率が高いことが、イコール感染率が高いとは言えません。
 

喫煙者はHIVに感染しやすいか?

喫煙とHIVとの関係については、いろいろな角度から研究が進められています。イギリスの研究者から、喫煙している人の方が、喫煙していない人と比べて、HIVに感染しやすいという報告がなされています。

しかし、同時に別の研究者からは関係がないという報告もあり、現在のところ明らかにはなっていません。ただ、タバコに含まれるニコチンや、その分解物であるコチニンが、免疫に影響を及ぼすことはわかっています。
 

喫煙は免疫を低下させる

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免疫の機能が正常に働くためには、白血球のひとつである好中球が重要な役割をもっています。好中球は、からだに有害な細菌などの異物が入ってきた時に、その異物の所に集まって(走行性)、食べる(貧食能)ことで、異物を排除します。ニコチンはこの好中球の走行性や貪食能を低下させることがわかっています。また、粘膜面の免疫に関係する免疫グロブリン(IgA)や、細菌やウイルス、薬物などの異物が入ってきたときに関係する免疫グロブリン(IgG)も低下させることがわかっています。その他、単球やマクロファージといった、一連の免疫に関係する白血球細胞にも影響を及ぼすこともわかっています。

免疫が低下すると感染しやすいか

例えば、タバコを吸う人は風邪をひきやすいと言うように、喫煙によって免疫が低下しており、異物を排除する能力が低下しています。そのため、風邪などのウイルスに感染しやすいと言うことと同じです。また性器の粘膜面の免疫を低下させ、HIVはもちろん、その他の性病ウイルスに感染しやすいといわれています。
 

喫煙はエイズ発症率の大きなリスクです

先のイギリスの研究者は、喫煙とエイズ発症率については、明らかな関係を示していません。しかしながら、喫煙によって免疫が低下することから考えれば、エイズ発症に何らかの影響を及ぼし、エイズ発症までの期間が短くなると考えるのは当然でしょう。
 

まず、禁煙しましょう

多剤併用療法が効果を上げるようになり、HIV感染者も高齢になりつつあります。そのため、HIV感染者の死因は、エイズの指標となる病気以外の非エイズ関連疾患が増えてきています。
肺がんはその一つですが、肺がんで死亡するHIV感染者の96%が喫煙者であり、その死亡率は、非感染者の3.6倍という報告があります。

また抗HIV療法により、肺がんにかかる割合が減少したという報告もあります。喫煙は、非HIV感染者においても、がん、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの血管の病気、慢性閉塞性肺疾患などの肺の病気などの原因になることは明らかです。更にリスクの大きいHIV感染者にあっては、まずは禁煙です。
 

エイズ発症で気が付く人がHIV感染者の3割も

HIV感染直後でも症状が現れない人もいます。無症候期に何らかの理由で医療機関に受診したのをきっかけにHIV感染がわかる人もいます。

エイズの指標となる病気が出て初めて診断されるケースもあります。症状がなくても、体内ではウイルスは増殖し、免疫は低下し続けているのです。まずは、検査を受けて、治療を開始することが重要です。
 

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