妊婦健診でHIV陽性判定は1万人に31人?その内30人が偽陽性!!

妊婦健診 偽陽性

日本のHIV感染妊娠数は?

HIVに感染している女性の妊娠は、毎年30~40例報告され、平成24年末までの累積では803例にのぼります。この数字は、妊娠時の検査でHIVの感染がわかった方や、HIVのある方が妊娠した例を含んでおり、同じ方が2人目~3人目を妊娠した例も含まれています。

HIV感染妊娠と児への感染

HIV感染を知らずに妊娠、出産した場合、生まれた児の4人に1人がHIVに感染している可能性があることがわかっています。妊娠中には胎盤を通じ、出産時には産道で、また出産後は母乳から感染の可能性があるからです。

特に陣痛がはじまり胎盤の細かい血管が破れると、赤ちゃんと繋がっている血管を通じ、HIVに感染した母体の血液が混ざって感染します。また、出産時には母体の血液に晒されて生まれてきます。生まれた時からHIVに感染している児の予後が極めて悪いというのは、容易に想像がつくことです。

妊婦のHIV検査は公費対象

taiji最近では妊娠検査薬が普及し、ごく早い段階から妊娠の可能性がわかりますが、妊娠が確定するのは、妊娠5~7週頃です。妊娠が確定した時に行われる血液検査のひとつとして、HIV抗体検査が組み入れられています。

これは公費補助の対象となっているため、平成24年度の調査では、妊婦のHIV検査実施率は99.9%となっています。いろいろな事情で出産まで産婦人科を受診しない方以外は、ほぼ全例でHIV感染が確認されると考えて良いでしょう。

妊婦のHIV感染率は1万人に1人

妊婦健診で、HIV陽性と言われたら、愕然とするのではないでしょうか。でも、決して驚く必要はありません。これまでの集計によると、一次検査では1万人の妊婦さんにつき31人の割合で陽性と判定されますが、二次検査に進むと、この31人中30人は陰性と判断され、偽陽性であったということになります。

この数値は保健所などで行われるHIV検査よりも偽陽性率が高めになっている事がわかります。
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つまり妊婦さんがHIVに感染している割合は1万人に1人、0.01%ということになります。一次検査で偽陽性が多いのは、より確実な二次検査に進み、HIV感染を取りこぼさないためと考えられます。それほど、妊婦さんにとってHIV感染を明らかにすることは、母体にとっても生まれてくる子供にとっても、これからの将来において非常に重要な分岐点となるのです。

HIV感染がわかったら

ninshin_boshi_kansen二次検査でHIV感染が確定したら、妊婦さんのエイズ発症予防と、胎児への感染予防のため、すぐに治療が開始されます。現在では、HAART療法と言われる多剤併用療法が中心で、HIVのウイルス量を確実に減少させることができるようになりました。もちろん、薬の影響は否定することはないため、胎児へのリスクを考慮しながら、薬剤選択が行われます。

分娩の方法で感染を防ぐことができる

出産時の感染を予防するために、陣痛が起きる前に計画的な帝王切開が行われます。平成17年度の厚生労働省HIV感染妊婦の母子感染予防に関する全国調査研究の報告では、計画的帝王切開の場合の児への感染率は0.6%と、非常に低くなっています。

新生児には生まれてすぐに抗HIV薬であるAZTが予防的に投与され、生後6週間まで継続されます。生後14日頃までにはHIVの感染が診断できますが、定期的に検査を行い、最終的には1歳半のウイルス抗体検査で診断することになります。

妊娠初期のHIV検査は、はじめての母としての責任

母体への抗HIV療法や計画的な帝王切開、生まれてきた児への予防など、手立てを尽くせば新しい命への感染を予防できる時代になりました。お母さん本人も、抗HIV療法を続けることで、HIVでない人と同じように子供の成長をみることができます。

最新のHIV感染者数の報告では、初めて20代が最も多く、若年化が言われており、出産年齢の方のHIV感染も非常に多くなっています。妊娠かなと思ったら、産婦人科を必ず受診し妊婦健診でHIV感染の検査を受けるようにしましょう。

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