PET検査で隠れたHIVを画像化!HIVウイルス標的治療の将来性

PET検査

PET(陽電子放出断層撮影)検査とは?

画像診断というと、レントゲン検査などのエックス線撮影や、CT、MRIなどのコンピューター断層撮影が一般的です。いずれも、臓器の形の変化を捉えて、病気の診断をする検査です。

一方、PET検査は、放射性の薬剤を点滴で体内に取り込み、放出される放射線を特殊なカメラで撮影する検査です。PET検査は、がんの検査としてテレビなどで取り上げられることが多く、耳にしたことがあると思います。がん細胞はブドウ糖をエネルギー源として使用するため、ブドウ糖に似た18F-FDGという放射性の薬を体内に入れると、ブドウ糖に代わってがん細胞に集まり放射線を放出します。

この、がんの病巣から放出された放射線を画像として捉えるというものです。

がんの検査以外のPET検査

がん以外にも、PET検査で診断できる病気があります。てんかんや心不全の手術をするための病巣や心臓の病変の診断にも使用されています。このほか、保険の適応はありませんが、認知症の診断にも使用されています。

また、感染症などによって炎症が起き、原因不明の発熱(不明熱)が起こることがありますが、こうした原因不明の発熱の病巣がどこにあるかといった診断も可能であることがわかってきました。先進医療の臨床研究の段階ですが、実用化に向けて取り組みが始まったところです。

PET検査でHIVを画像化する仕組みとは

抗HIV薬は、異なる作用機序をもつ薬を3~4種類組み合わせて、HIVが標的としているヘルパーT細胞やマクロファージの中で、HIVが増殖できないようにしてウイルス量を減らしています。

見かけ上、ウイルスは消えたように見えますが、抗HIV薬の服用をやめると、また増殖を再開します。HIVのウイルスは、非常に進化が速いため、ウイルスを完全に死滅させられる薬は開発されていません。そのため、ウイルスは体内のどこかに隠れて、ゆっくりと複製しているか、または完全に休眠していると考えられました。では、その場所はどこなのか。

この研究は、HIVと非常によく似たサルを宿主とするSIV(サル免疫不全ウイルス)に強く結合する抗体が発見されたことに始まります。抗体である蛋白に放射活性を与えて投与し、PETスキャンしたところ、鼻、肺、消化管、生殖器、腋下や鼠蹊部のリンパ節からウイルス性の蛋白が見つかりました。

しかし、ウイルスが存在する細胞までは明らかになりませんでした。その後、研究に使用されたサルの免疫細胞の中にウイルスが存在することが明らかになりました。

「Kick & Kill」 HIVの標的治療に期待

サルを宿主としたSIVでは、SIVが免疫細胞に隠れているということまでは突き止められました。今後、ヒトを宿主としたHIVのウイルスに強く結びつく抗体が発見され、ヒトでもHIVが潜んでいる場所が確認されれば、HIVを標的とした根本的なウイルスの治療方法に結びつくかもしれません。

医学の発展に期待して、今出来る最善の治療方法を続けていれば、HIVを一掃して完治する時代がくるのも、夢ではないでしょう。

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