包茎手術がペニスの生態系を変える?HIV(ウイルス)感染リスク!

包茎

包茎はウイルス感染のリスクを上げる?

包茎手術と言えば、日本では美容目的で行われることがほとんどで、また、それほど一般的に普及しているわけではありません。一方他の国々ではどうかというと、宗教上の理由で生後間もない時期に「割礼」として行われたり、あるいは、仮性包茎であることを問題視しないために、包茎手術の受容が低いなど、その文化背景により様々です。

近年、包茎手術がHIVの感染率を下げることが、リサーチにより明らかになりました。仮性包茎の人はそうでない人と比較して、HIVの感染リスクが50〜60%も高かったほか、女性の子宮頸癌の原因となるHPVや、ヘルペスなどの感染率も高いという結果が出ました。それを受けて、ウガンダなどのHIV感染率の高い国々では、国が奨励して包茎手術を施行しています。

しかし、なぜ包茎でないこと、つまり、亀頭が常に露出していることが、HIVやその他のウイルスの感染率を下げるのか、そのメカニズムは解明されていません。その解明に挑戦しているのが、アメリカ、ワシントン大学のプライス教授です。

包茎手術でペニスの生態系が変わる?

kinoko150今回プライス教授は、ウガンダにて、大掛かりなリサーチを行いました。包茎の男性を大勢集めて、包皮の内側に付着している菌を培養し、その後そのうちの半数に包茎手術を行い、一年後に再度同じ検査を繰り返したのです。これにより、包茎手術が包皮内の細菌にどのような影響を与えるのかを突き止めることに成功しました。

プライス教授によると、包茎手術を受けなかった男性の包皮内には、嫌気性菌が多く繁殖しており、包茎手術を受けた男性の包皮内では、嫌気性菌が大幅な減少を見せ、その代わりに好気性菌が多く繁殖していたとのことです。つまり、包茎男性と非包茎男性では、包皮内の生態系が真逆だと言うのです。

ちなみに嫌気性菌とは、酸素を必要としない細菌のことで、じめじめとした環境を好みます。大腸菌、ボツリヌス菌、ウェルシュ菌などの病原菌に加え、何百種という害のない細菌たちがこれに当たります。一方、好気性菌とは、酸素を好む菌のことで、結核菌や緑膿菌などの病原性のものもあれば、やはり多くの無害な菌も存在します。
 

いくつかの仮説

この、いわゆるペニスの生態系の変化が、ウイルス感染にどう影響するのかに関しては、未だに憶測の域を出ません。しかし、ある種の嫌気性菌が炎症を誘発する作用があることから、もしかしたら、嫌気性菌の量が多いほど、ウイルスに対する感受性が高くなり、従って感染の率が高くなるのではないかという見方が出ています。

また、嫌気性菌がペニスに存在するランゲルハンス細胞を過剰に刺激して、その働きが必要以上に活発になり、本来の作用であるウイルスの侵入を防ぐ代わりに、逆にHIVウイルスをT細胞に運び込んでしまうという説もあります。いずれにしても、これらの説が証明されれば、包茎手術とHIV感染との関連のみならず、様々なウイルス感染症に活用できることが期待されています。

とは言うものの、HIV及びその他の性感染症の有効な予防は、コンドームの着用をおいて他にありません。ウガンダの場合、1990年代には国民の18.5%がHIV感染者であり、国策として包茎手術が用いられましたが、我が日本では、包茎手術=感染率の低下というような、単純な方程式が成り立つとは限りません。

まずは検査を受け、その後はコンドームの使用で感染を予防しましょう。
参考:MNT

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